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実家を相続した。空き家のまま、何から手をつければいいのか

2026年9月時点の内容です

親が住んでいた家を相続したものの、誰も住まないまま何年か過ぎている。手をつけなければいけないのは分かっているけれど、何から始めればいいのか分からない。これは順番さえ分かれば、そこまで難しい話ではありません。このページでは、売る・貸す・解体するのどれを選ぶにしても必ず先に必要になる作業を、順番どおりに並べています。

まず結論:先にやるのは「名義」と「現況」の確認だけ

空き家をどうするか決める前に、必ず先にはっきりさせておくことが2つあります。①いま誰の名義になっているか ②建物と土地が今どういう状態か、この2つです。

この2つが分からないまま「売ろうかな」「壊そうかな」と考え始めると、話が進んだところで「相続人の一人と連絡が取れない」「境界が確定していない」といった事情が出てきて、結局ふりだしに戻ります。逆にこの2つさえ分かっていれば、どの選択肢が現実的かはすぐに判断できます。

ご相談をいただく空き家の中で、いちばん多い足止めの理由が「名義が亡くなった親のまま」です。売ると決めてから登記を始めると、そこから数か月かかることがあります。

手順1:登記簿を取って、名義を確認する

法務局で登記事項証明書(登記簿謄本)を取ると、その不動産が今誰の名義になっているかが分かります。窓口でも郵送でも、オンラインでも取れます。物件の住所ではなく「地番・家屋番号」で管理されているため、固定資産税の納税通知書に書かれている番号を持っていくと確実です。

  • 亡くなった親の名義のまま → 相続登記が必要です
  • 相続人のうち一人の名義になっている → そのまま進められます
  • 兄弟の共有名義になっている → 全員の同意が必要になります
  • 建物が登記されていない(未登記) → 売却前に手続きが必要です
相続登記は2024年4月から義務化されています。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記しないと、過料の対象になる可能性があります。2024年より前に相続した分も対象で、こちらは2027年3月末が期限とされています。

「売らないから登記もしなくていい」ということにはなりません。ここは売る・売らないに関係なく、先に済ませておいたほうがいい部分です。

手順2:建物と土地の「今の状態」を見る

次に、その家が今どうなっているかを確認します。遠方にお住まいで何年も見に行っていない場合、記憶の中の実家と現況がかなり違っていることがあります。

見ておきたい6つ

  • 屋根・外壁の傷み、雨漏りの跡
  • ブロック塀や庭木が道路側に出ていないか(近隣トラブルの原因になります)
  • 郵便物やチラシがたまっていないか
  • 家財道具がどれくらい残っているか
  • 前の道路の幅と、接している長さ
  • 隣の家と壁がつながっていないか(長屋かどうか)

現地に行けない場合は、写真を撮ってもらうだけでも判断材料になります。当社でも、外まわりだけ見て写真をお送りする対応をしています(立ち会い不要・費用はいただきません)。

手順3:放置したときに何が起きるかを知っておく

「とりあえずそのままにしておく」という選択も、実際には何も起きないわけではありません。負担は静かに増えていきます。

  • 固定資産税の軽減が外れることがある:家が建っている土地は税金が軽くなっていますが、管理が行き届いていないと市から「管理不全空家」「特定空家」と認定され、さらに勧告を受けると、この軽減が外れます(助言・指導の段階では外れません)
  • 建物の価値が下がる:人が住まない家は傷むのが早く、買い手から見た評価も年々下がります
  • 相続人が増える:時間が経つほど次の世代に相続が発生し、話をまとめる相手が増えます
  • 近隣トラブルの責任は所有者に来る:塀の倒壊や庭木のはみ出しは、所有者の責任になります
急いで売ってくださいという話ではありません。ただ「何年か寝かせてから考える」は、条件が良くなる方向にはほとんど働かない、ということは知っておいてください。

手順4:選択肢を並べて比べる

ここまで来てはじめて、どうするかを考える段階です。空き家の出口は、大きく分けて次の4つです。それぞれ向き不向きがはっきりしています。

現況のまま売る

向いている人:荷物が残っている、傷みがある、遠方に住んでいて手をかけられない方。解体も片付けもせずに引き渡せるため、手間と持ち出しがいちばん少なくなります。

注意点:更地やリフォーム済みで売る場合に比べると、価格は下がります。買主は不動産会社や投資家が中心になります。

解体して更地で売る

向いている人:建物の傷みが激しい場合や、土地として売ったほうが買い手が広がる立地の場合。

注意点:解体費用を先に持ち出しで払う必要があります。更地にすると翌年度から固定資産税の軽減がなくなります(1月1日時点で更地かどうかで判定されます)。市の補助制度は条件が細かく、申請は工事契約の前に必要です。

貸す

向いている人:立地が良く、建物の状態も比較的良い場合。

注意点:貸せる状態にするための工事費が先に必要です。入居者が入った後は、修繕対応や退去時の手続きが続きます。空き家問題が「賃貸経営」に変わるだけ、という面もあります。

そのまま持ち続ける

向いている人:将来ご自身やお子さんが使う予定が具体的にある場合。

注意点:固定資産税と管理の手間が続きます。管理不全と判断されると税負担が上がることがあります。

よくあるご質問

相続人が兄弟3人います。全員の同意がないと動けませんか?

売却には共有者全員の同意が必要です。ただし、話をまとめる前の段階で「いくらぐらいで売れそうか」「どういう方法があるか」を調べておくこと自体は、一人でもできます。金額の目安が出てから話したほうが、家族の話し合いはまとまりやすいです。

相続登記が済んでいなくても相談できますか?

できます。登記が済んでいない状態でのご相談はよくあります。必要であれば、司法書士をご紹介することもできます。

家の中の荷物は片付けてから相談したほうがいいですか?

そのままで大丈夫です。片付けてから、と考えているうちに何年も経ってしまう方が多いので、荷物が残っている状態のままご連絡ください。

まだ売ると決めていないのですが、相談していいですか?

むしろその段階でのご相談がいちばん多いです。選択肢と、それぞれの注意点をお伝えするところまでで終わっても構いません。こちらから催促のご連絡はしません。

相続した空き家、名義も荷物もそのままでご相談ください

荷物が残ったまま・登記が古いまま・長屋のまま、どんな状態でも大丈夫です。
「まだ売ると決めていない」段階のご相談も無料。しつこい営業はしません。

072-990-6686

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このページを書いている人

藤尾 涼太(宅地建物取引士(大阪)第122075号)
八尾市を中心に、大阪・奈良・兵庫で空き家の売却と買取を担当しています。市役所や制度の内容は、公表資料の確認に加えて、必要に応じて各市の窓口に直接確認したうえで書いています。

運営
株式会社日本トータルプロデュース
所在地
大阪府八尾市南植松町5丁目182 日本TPビル
免許
宅地建物取引業 大阪府知事(2)第60824号
所属
公益社団法人 全日本不動産協会 会員
電話
072-990-6686(9時〜21時(土日祝も受付))