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空き家バンクに登録すれば売れるのか

2026年9月時点の内容です

市役所に相談したら空き家バンクを勧められた。無料だし、まず登録してみようか。判断としては悪くありません。ただし、これがどういう仕組みなのかを知らないまま登録すると、何も起きないまま時間だけが過ぎます。空き家バンクは「売ってくれる場所」ではなく「載せておく場所」です。何ができて、何ができないのかを整理します。

空き家バンクとは何か

市町村が運営する物件情報の掲示板です。空き家を手放したい人が登録し、探している人が見る。それだけの仕組みです。

  • 登録は無料のことがほとんどです
  • 市は仲介をしません。宅建業の免許が必要な行為だからです
  • 多くの市では、成約の手続きは提携している不動産会社が行います(このとき仲介手数料は発生します)
  • 市によっては、バンク登録物件にリフォーム補助や家財処分の補助を用意しています
「市が売ってくれる」という仕組みではありません。市がするのは、情報を載せること、問い合わせを取り次ぐことまでです。売れるかどうかは、通常の売却と同じく、物件と価格と見せ方で決まります。

向いている物件、向いていない物件

空き家バンクが効きやすい

  • 一般の不動産市場で値段がつきにくい物件(郊外、農村部、古民家)
  • 移住希望者に響く要素がある(庭が広い、畑がある、景色がよい)
  • 安くてもいいから使ってほしいという気持ちがある
  • その市が移住促進に力を入れている(補助制度が充実している市ほど、見ている人が多い)

空き家バンクでは動きにくい

  • 市街地の住宅。普通に不動産会社に出したほうが早く、高く売れます
  • 再建築不可、長屋、共有持分。一般の買い手が住宅ローンを使えないため、バンクを見ている個人には買えません
  • 傷みが激しく、すぐには住めない家。移住希望者は「住める家」を探しています
  • 相場どおりの価格で出す場合。それなら一般の流通に乗せたほうが母数が大きい
大阪府内、特に八尾市・東大阪市のような市街地の空き家では、空き家バンクから成約に至るケースは多くありません。見ている人の数が違うためです。ただし、登録しておいて損はありません。費用がかからず、他の売り方と併用できるからです。

登録するときに確認すること

  1. 他の売り方と併用できるか。不動産会社に依頼しながらバンクにも載せられるか、市によって扱いが違います
  2. 成約時に誰が手続きをするか。提携の不動産会社か、当事者間か。手数料がかかるかどうか
  3. バンク登録が条件の補助制度があるか。リフォーム補助、家財処分補助、改修費補助など。これが登録の実質的な価値になることがあります
  4. 登録の有効期間と、更新の手続き
  5. 写真や紹介文を誰が作るか。自分で用意する市がほとんどです
「バンクに登録していること」が補助金の要件になっている市があります。これは見落とされやすい点です。解体補助や改修補助を使う予定があるなら、先にバンクの扱いを確認してください。

登録しても問い合わせが来ない場合

よくある原因は3つです。

1. 写真が少ない、暗い

バンクの物件ページは、写真の数と質でまったく変わります。外観1枚だけという登録が非常に多く、これでは問い合わせは来ません。

  • 晴れた日の午前中に撮る
  • 外観(正面・側面)、玄関、各部屋、水まわり、庭、前面道路
  • 荷物が写っていても構いません。むしろ生活感があったほうが伝わります

2. 価格が相場より高い

バンクを見ている人は、一般の市場より安いものを探しています。相場どおりの価格なら、そもそもバンクを見る理由がありません。

3. 情報が足りない

「築年数」「面積」だけの登録では判断できません。水道・電気・ガスは使えるか、雨漏りはあるか、すぐ住めるのか、車は停められるか。ここが書いていないと、問い合わせる前にやめられます。

悪いところを隠さずに書いたほうが、結果的に問い合わせは増えます。「雨漏りあり、要修繕」と書いてあるほうが、書いていないより信用されます。買う側は、あとで発覚することを警戒しています。

大阪府内の状況

当社が扱う地域では、次の市が空き家バンクを運営しています(2026年9月時点)。

  • 柏原市:空家バンクあり。支援法人による無料相談も実施
  • 藤井寺市:空き家バンクあり。買う側向けのリフォーム補助と組み合わせられます
  • 富田林市:空き家バンクあり
  • 守口市:空き家バンクあり。毎月第4月曜に不動産無料相談会
  • 門真市:空き家マッチング制度

運用の実態、登録件数、成約実績は市によってかなり違います。市町村別ページに、担当課と公式ページへの入口をまとめています。

補助制度の金額や条件は年度ごとに変わります。当サイトでは条件と窓口のみを掲載し、金額は掲載していません。必ず市の公式ページと担当課でご確認ください。

結論としての使い方

おすすめの進め方

  • まず登録する。無料で、併用できることが多く、補助制度の入口になることがあります
  • 写真を10枚以上、正直な説明文をつける。ここで結果が変わります
  • 同時に、一般の売却も進める。バンクだけに期待して半年待つのは、時間の使い方としてもったいない
  • 3か月動きがなければ、価格か見せ方か売り方を変える

空き家バンクは、選択肢を増やすものであって、売却手段そのものではありません。併用するものだと考えてください。

空き家バンクに登録し、同時に一般の売却も進める

向いている人:費用がかからず、母数を増やせます。バンク登録が条件の補助制度も使えます。

注意点:市によっては併用に制限があります。登録前に確認が必要です。

空き家バンクだけで様子を見る

向いている人:急いでいない方、地域の人に使ってもらいたいという気持ちがある方。

注意点:問い合わせが来ないまま時間が過ぎることがあります。その間も固定資産税と管理は続きます。

バンクは使わず、不動産会社に任せる

向いている人:市街地の物件、早く決めたい方。母数が大きく、手続きも一本化できます。

注意点:バンク登録が条件の補助制度が使えなくなることがあります。

よくあるご質問

登録にお金はかかりますか。

ほとんどの市で無料です。ただし成約時に提携の不動産会社が入る場合、仲介手数料は発生します。

不動産会社に依頼しながら登録できますか。

併用できる市が多いですが、扱いは市によって違います。登録前に担当課に確認してください。当社にご依頼いただいている場合は、こちらで確認します。

買い手が見つかったら、契約はどうするのですか。

多くの市では、提携する不動産会社が契約手続きを行います。当事者間で契約する形を取る市もありますが、トラブルを避けるため専門家を入れることをおすすめします。

登録を取り消すことはできますか。

できます。売却が決まった場合や、方針が変わった場合は担当課に連絡してください。

写真を撮りに行けません。

当社で撮影して、お送りすることができます。バンクへの登録書類の書き方もお手伝いします。

バンクに出すべき物件かどうか、判断をお手伝いします

荷物が残ったまま・登記が古いまま・長屋のまま、どんな状態でも大丈夫です。
「まだ売ると決めていない」段階のご相談も無料。しつこい営業はしません。

072-990-6686

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このページを書いている人

藤尾 涼太(宅地建物取引士(大阪)第122075号)
八尾市を中心に、大阪・奈良・兵庫で空き家の売却と買取を担当しています。市役所や制度の内容は、公表資料の確認に加えて、必要に応じて各市の窓口に直接確認したうえで書いています。

運営
株式会社日本トータルプロデュース
所在地
大阪府八尾市南植松町5丁目182 日本TPビル
免許
宅地建物取引業 大阪府知事(2)第60824号
所属
公益社団法人 全日本不動産協会 会員
電話
072-990-6686(9時〜21時(土日祝も受付))