長屋・再建築不可の空き家は「売れない」と言われた。本当に出口はないのか
2026年9月時点の内容です
なぜ「売れない」と言われるのか
理由ははっきりしています。買主が住宅ローンを使えないからです。
- 再建築不可:建築基準法上の道路に敷地が2m以上接していないと、建て替えができません。担保価値が低く見られ、金融機関の住宅ローンが下りにくくなります
- 長屋(連棟):隣の建物と構造がつながっているため、単独での建て替えが難しく、切り離しには隣の所有者の同意が要ります
- 接道が狭い・旗竿地:工事車両が入らず、解体も新築も費用が読みにくくなります
個人のお客様に売る仲介を主にしている会社は、ローンが使えない物件を扱っても成約しないため、最初から断ります。物件に価値がないという意味ではありません。
長屋の場合にできること
実際に取られる方法
- 長屋のまま売る:切り離しをせず、現況のまま引き渡します。いちばん手間がかかりません
- 自分の戸だけ切り離して解体する:隣の壁の補修(外壁の復旧・防水)が必要で、隣の所有者の同意が前提です
- 隣の所有者と一緒に売る:連棟をまとめて売れると、買い手の選択肢が一気に広がります
- 隣の所有者に買ってもらう:隣が自分の戸を広げたい、または不安を解消したい場合に成立します
再建築不可の場合にできること
- 現況のまま売る:建物を残したまま引き渡します。買主はリフォームして賃貸に回すことが多いです
- 隣地の所有者に売る:隣の土地と一体になれば接道の条件を満たせる場合、その隣地所有者にとっては価値が跳ね上がります
- セットバックや但し書き道路の確認:一見接道していなくても、建築基準法43条2項1号の認定、または同2項2号の許可(建築審査会の同意が必要)を受けられる可能性があります。役所の建築指導課で確認できます
特に隣地所有者への売却は見落とされがちですが、条件が合えばいちばん条件の良い出口になります。誰に声をかけるべきかは、登記簿を調べれば分かります。
やらないほうがいいこと
- 先に解体して更地にする:再建築不可の土地を更地にすると、家が建てられない土地になり、かえって買い手が限られます。固定資産税の軽減も外れます
- 隣の同意を得ずに切り離しを進める:後からトラブルになり、売却そのものが止まります
- 1社に断られて諦める:扱える会社と扱えない会社がはっきり分かれる分野です
長屋・再建築不可のまま買い取ってもらう
向いている人:隣との交渉をしたくない、早く手放したい方。現況のまま、荷物も残したまま引き渡せます。
注意点:一般的な戸建てと比べると価格は下がります。
隣地・隣戸の所有者に売る
向いている人:隣の方と話ができる関係にある場合。条件がはまれば最も高く売れる可能性があります。
注意点:相手の事情次第で成立しません。話がまとまるまで時間が読めず、断られた後に関係が気まずくなることもあります。
切り離して解体する
向いている人:建物の傷みが激しく、近隣への危険がある場合。
注意点:隣の同意と壁の復旧工事が必要です。費用は先に自己負担で発生します。
よくあるご質問
隣の家の方と連絡が取れません。
登記簿から所有者を調べることができます。切り離しをせずに現況のまま売る方法であれば、隣の方の同意がなくても進められるケースがあります。
再建築不可かどうか、自分では分かりません。
前面道路の幅と、敷地が道路に接している長さで判断します。ご住所を教えていただければ、こちらで公図と道路の種別を確認してお伝えします。
他社で断られた物件でも見てもらえますか?
そのご相談が多いです。断られた理由を教えていただけると話が早いですが、分からなくても構いません。
他社で断られた長屋・再建築不可こそ、一度お聞かせください
荷物が残ったまま・登記が古いまま・長屋のまま、どんな状態でも大丈夫です。
「まだ売ると決めていない」段階のご相談も無料。しつこい営業はしません。
9時〜21時(土日祝も受付)/「空き家ヘルプを見た」とお伝えください
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藤尾 涼太(宅地建物取引士(大阪)第122075号)
八尾市を中心に、大阪・奈良・兵庫で空き家の売却と買取を担当しています。市役所や制度の内容は、公表資料の確認に加えて、必要に応じて各市の窓口に直接確認したうえで書いています。
- 運営
- 株式会社日本トータルプロデュース
- 所在地
- 大阪府八尾市南植松町5丁目182 日本TPビル
- 免許
- 宅地建物取引業 大阪府知事(2)第60824号
- 所属
- 公益社団法人 全日本不動産協会 会員
- 電話
- 072-990-6686(9時〜21時(土日祝も受付))
