大阪市の空き家|除却補助が使える条件・改修補助・固定資産税【2026年9月時点】

大阪市には「空き家の解体補助」という単独の制度はありません。ただし道路の幅と建築年の条件に当てはまれば、除却(解体)の補助が使えます。前の道が4m未満、あるいは6m未満というのが入口です。さらに大阪市には空き家の改修補助があり、売る側も買う側も申請できます。長屋も対象です。このページでは大阪市の制度がどの条件で使えるのかを整理し、窓口、固定資産税が上がる仕組み、「壊す・直す・貸す・そのまま売る」それぞれの向き不向きをまとめました。

最終確認:2026年9月 ※制度は年度ごとに変わります。申請前に必ず市の公式ページでご確認ください。

大阪市の空き家に関する補助制度

大阪市で空き家の解体・改修に関係する制度は次のとおりです。補助制度はいずれも工事の契約や着手の前に申請する必要があり、年度の予算枠に達すると受付が終了します。

狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度補助金

対象:幅の狭い道路に面した古い木造住宅の解体

主な条件:

  • 木造住宅であること
  • 対策地区は昭和25年以前、重点対策地区は昭和56年5月31日以前に建てられていること
  • 対策地区は幅員4m未満、重点対策地区は幅員6m未満の道路に面する敷地であること(区域が限定されています)
  • 交付申請の前に解体工事の契約をすると、原則として補助を受けられません
  • 受付は4月1日〜12月28日

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

大阪市の除却補助は「区域」で決まります。まず自分の家がその区域に入っているかどうか。前の道が狭い、古い長屋が並んでいる、という地域なら可能性があります。区域の確認は都市整備局に住所を伝えれば調べてもらえます。

防災空地活用型 除却費補助(密集住宅市街地重点整備事業)

対象:解体後の土地を、一定期間まちの防災空地として提供する場合

主な条件:

  • 木造住宅で、昭和56年5月31日以前に建てられていること
  • 幅員6m未満の道路に面する敷地であること
  • 解体後の跡地について、市と3年以上の無償使用貸借契約を結び、防災空地として提供すること
  • 跡地が50㎡以上あること
  • 所有者・地域住民・市の三者で管理協定を結ぶこと

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

跡地を3年以上、無償で市に貸すことが条件です。すぐ売りたい方には向きません。逆に「当面どうするか決めていない」「更地の固定資産税が気になる」という方には、検討する価値があります。ただし貸している間は売れないので、売却の予定と必ず突き合わせてください。

空家利活用改修補助事業

対象:空き家の改修(売る側も買う側も申請できます・長屋も対象)

主な条件:

  • 平成12年(2000年)5月31日以前に建てられた市内の住宅で、戸建てまたは長屋建てであること
  • 賃貸・売却用として流通しておらず、3か月以上空き家であること
  • 申請できるのは、空き家の所有者・その配偶者・一親等以内の親族に加え、取得予定者や賃借予定者も可
  • 非営利団体などが地域のために使う「地域まちづくり活用型」もあります
  • 工事の契約前に事前相談が必須です
  • 2026年度はインスペクション等が12月28日まで、工事関連が12月15日まで

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

長屋が対象に入っているのが大阪市の大きな特徴です。売る側が申請できるので、「直してから売る」という選択肢が現実的になる場合があります。ただし改修費をかけても売値がその分上がるとは限らないため、改修前に売った場合の金額と比べてから決めてください。
申請前に確認しておきたいこと
・所得や資産の上限、居住中であることなど、相続した空き家では条件に当てはまらないケースがあります
・補助は費用の一部で、残りは自己負担になります
・解体して更地にすると、次の項目のとおり土地の固定資産税が上がります
・更地にした後、売れるか自分で使うまでの間は、その税負担と管理が続きます

空き家の固定資産税が上がる仕組み

住宅が建っている土地は「住宅用地の特例」で固定資産税が軽くなっています(200㎡までの部分は課税標準が6分の1、それを超える部分は3分の1)。この特例が外れるケースが2つあります。

特例が外れるケース 何が起きるか
家を解体して更地にした 翌年から特例がなくなります。計算上は最大で約6倍ですが、税額の急増を抑える調整があるため、実際は3〜4倍程度になることが多いです
放置して「管理不全空家」「特定空家」に指定され、市から勧告を受けた 家が建っていても特例が外れます。2023年12月の法改正で、倒壊のおそれがなくても「管理不全」の段階で対象になりました

「壊すと上がる」「放置しても上がる」という構造なので、空き家をどうするかは、税金の面からも早めに決めた方が負担が少なくなります。大阪市も空家等対策計画に基づいて管理状況の確認を行っています(大阪市の空き家対策ページ)。

4つの選択肢と、それぞれが向いている人

どれが正解かは、立地・建物の状態・ご家族の予定で変わります。それぞれの向き不向きを正直に書きます。

解体してから売る・使う

向いている人:補助金の条件に当てはまる方、更地の需要が高い立地の方、土地を残して自分や親族が使う予定がある方。
注意点:補助が出ても自己負担が残り、解体後は税金が上がります。売れるまで・使い始めるまでの期間はその負担が続きます。

リフォームして住む・貸す

向いている人:ご自身や親族が住む予定がある方、駅近など賃貸需要のある立地で、長く持ち続けるつもりの方。
注意点:売却目的のリフォームは、かけた費用がそのまま売値に乗るとは限りません。賃貸は入居者対応や修繕が続きます。

空家バンクに登録する

向いている人:急いでいない方、価格よりも「誰かに使ってほしい」を優先する方。
大阪市に空き家バンク(物件を登録して公開する制度)はありません。代わりに「空家等利活用に関する不動産団体を介した提案」の仕組みがあり、区役所の空家担当に利活用の意向を伝えると、大阪府宅地建物取引業協会や全日本不動産協会との連携協定にもとづいて、解体・賃貸・売却などの提案が届きます。詳しく相談する場合は所有者情報提供同意書を提出します。

大阪市の空家バンクの案内

そのままの状態で売る

向いている人:使う予定がない方、遠方で管理が難しい方、解体や片づけに費用や時間をかけたくない方。
解体もリフォームもせず、荷物が残ったままでも現況のまま買い取る・仲介する方法です。持ち出しがなく、税金が上がる前に手放せます。
注意点:価格は更地や修繕済みの家より低くなるのが普通で、買い手は不動産会社や投資家が中心になります。「高く売る」より「手間なく確実に手放す」を優先する方法です。

補助金の条件に当てはまり、土地を自分で使う予定がある方は、補助金を使って解体するのが合理的です。住む・貸す予定がある方はリフォームが合います。「相続したが使う予定はない」「遠方で管理できない」「費用をかけたくない」という方は、価格が多少下がっても、そのまま売る方が結果的に持ち出しが少なく済むことが多い、というのが現場での実感です。

大阪市の空き家の相談窓口

市の窓口 大阪市 計画調整局 建築指導部 建築企画課 TEL 06-6208-8759
空家対策の総合窓口(市役所3階)。補助金の受付は都市整備局 耐震・密集市街地整備 受付窓口 06-6882-7053
区役所の窓口 大阪市は24区それぞれに空き家の窓口があります(例:北区 地域課 06-6313-9734、中央区 市民協働課 06-6267-9841、東淀川区 地域課 06-4809-9927)。まずお住まいの区、または物件のある区の窓口へ
耐震・除却・改修の補助受付 都市整備局 耐震・密集市街地整備 受付窓口 06-6882-7053。耐震は住環境整備課 06-6208-9622、密集市街地・防災空地は 06-6208-9235
なにわコール(総合コールセンター) 06-4301-7285。8時〜21時、年中無休。どこに聞けばよいか分からないときの入口として使えます
民間の相談 空き家ヘルプ(株式会社日本トータルプロデュース/八尾市) TEL 072-990-6686
売却・買取・そのままの状態での相談

よくあるご質問

補助金の申請は自分でできますか。

できます。ただし、工事業者との契約前に申請する、所得や資産の証明書類を揃える、耐震性の判定を受ける、といった手順があり、年度の途中で予算枠に達すると受付が終わります。市の窓口に早めに相談してください。

家の中に荷物が残ったままでも売れますか。

売れます。片づけをせず、荷物が残ったままの状態で買い取り・仲介ができます。遺品整理の費用を先に出す必要はありません。

相続登記がまだ終わっていません。

2024年4月から相続登記は義務になりました。登記が終わっていなくても相談はできますし、売却に向けた手順もあわせてご案内できます。

相続した実家を売るときの税金の特例は、大阪市で手続きできますか。

相続した空き家を売却したときの所得税の特例(いわゆる空き家の3,000万円特別控除)を使うには、市が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」が必要です。大阪市では大阪市 計画調整局 建築指導部 建築企画課が交付しています。要件が細かいので、売却の前に確認してください。

大阪市での解決事例

築不詳 中古テラス(長屋)
大阪府大阪市 K様(60代女性)

母の実家が空き家のままで、荷物も大量に残っていました。「そのままで大丈夫です」と言ってもらえて安心しました。残置物の撤去も全部やっていただき、私は一度現地に行くだけで済みました。

荷物もまとめて2カ月で完了
このページを書いている人

藤尾 涼太(宅地建物取引士(大阪)第122075号)
八尾市を中心に、大阪・奈良・兵庫で空き家の売却と買取を担当しています。市役所や制度の内容は、公表資料の確認に加えて、必要に応じて各市の窓口に直接確認したうえで書いています。

運営
株式会社日本トータルプロデュース
所在地
大阪府八尾市南植松町5丁目182 日本TPビル
免許
宅地建物取引業 大阪府知事(2)第60824号
所属
公益社団法人 全日本不動産協会 会員
電話
072-990-6686(9時〜21時(土日祝も受付))

大阪市の空き家、そのままの状態でご相談いただけます

荷物が残ったまま・登記が古いまま・長屋のまま、どんな状態でも大丈夫です。
「まだ売ると決めていない」段階のご相談も無料。しつこい営業はしません。

072-990-6686

9時〜21時(土日祝も受付)/「空き家ヘルプを見た」とお伝えください

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