寝屋川市の空き家|2029年度からの空き家税・除却補助・空き家バンク【2026年9月時点】

寝屋川市は、大阪府内でも空き家対策がかなり踏み込んでいる市です。空き家の除却補助があり、空き家バンクがあり、不動産・法律・金融の7団体と協定を結んだ常設の相談プラットフォームがあります。そのうえで、2026年7月9日に「空き家流通促進税」の条例が市議会で可決・成立しました。市内全域の空き家を対象に課税する取組は全国で初めてです。課税開始は2029年度を目標としています。このページでは、寝屋川市の制度の条件と窓口、空き家税の中身、固定資産税が上がる仕組みを、八尾市で空き家を扱っている不動産会社の立場からまとめました。

最終確認:2026年9月 ※制度は年度ごとに変わります。申請前に必ず市の公式ページでご確認ください。

寝屋川市の空き家に関する補助制度

寝屋川市で空き家の解体・改修に関係する制度は次のとおりです。補助制度はいずれも工事の契約や着手の前に申請する必要があり、年度の予算枠に達すると受付が終了します。

寝屋川市空き家除却補助金

対象:1年以上空き家になっている木造住宅の解体

主な条件:

  • 1年以上空き家となっている木造住宅であること
  • 次のいずれかに当たる除却工事であること(①保安上危険となるおそれのある空き家の除却、②除却後に80㎡以上の住宅宅地として利用するもの、③敷地が45㎡未満の狭小敷地で隣接者の購入等により一団の土地となるもの、④除却後に地元地域へ公共施設等として提供するもの)
  • 申請者が所有権または区分所有権を持つ個人であること
  • 市税等を滞納していないこと
  • 他の補助金の交付を受けていないこと
  • 2026年度の申請期間は2026年4月1日〜2027年2月26日。予算を超えた時点で受付終了となる場合があります

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

他市の解体補助の多くが「旧耐震」「耐震診断で評点いくつ以下」という耐震の枠組みで作られているのに対し、寝屋川市のこれは空き家であること自体を要件にした独自の制度です。建築年ではなく「1年以上空き家」と「除却後の使い道」で判定されます。昭和57年以降に建った家でも対象になり得るのが、この制度の使いどころです。なお、着工前の申請が必要かどうかはページに明示がないため、必ず事前に都市三課に確認してください。

老朽建築物等除却補助金(密集住宅地区)

対象:池田・大利地区内で市長が指定する範囲および拡幅道路沿道にある、入居者のいない老朽建築物の解体

主な条件:

  • 対象地区が池田・大利地区内の指定範囲および拡幅道路沿道に限られます
  • 入居者のいない老朽建築物であること(木造は建築後16年以上、金属造26年以上、れんが造28年以上、鉄筋コンクリート造34年以上)
  • その建物を1年以上所有している方
  • 市民税・固定資産税・都市計画税を滞納していないこと
  • 2026年度の受付開始は4月9日。事業は年度内の3月15日までに完了が必要
  • 交付決定の通知前に工事に着手すると補助は受けられません

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

対象が池田・大利地区に限定されています。まずご自身の物件が指定範囲に入るかどうかを都市三課で確認してください。範囲内であれば、築年数の条件が緩いので上の空き家除却補助より使いやすいことがあります。

木造住宅耐震改修補助制度

対象:昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅の耐震改修

主な条件:

  • 昭和56年5月31日以前に建築主事の確認を受けた木造住宅であること
  • 地階を除く階数が2以下であること
  • 耐震診断の評点1.0未満を1.0以上に(または0.7未満を0.7以上に)改修するもの
  • 現に居住している、または今後居住する予定であること
  • 所有者である個人で、前年の合計所得が699万円以下であること
  • 固定資産税・都市計画税を滞納していないこと
  • 2026年度の申請期間は4月9日〜10月30日
  • 交付申請を行わずに工事に着手すると補助を受けられません

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

空き家のままでは使えません。「現に居住している、または今後居住する予定」が条件です。相続した家に自分か家族が住む予定があるなら検討の対象になります。売る前提なら対象外です。
申請前に確認しておきたいこと
・所得や資産の上限、居住中であることなど、相続した空き家では条件に当てはまらないケースがあります
・補助は費用の一部で、残りは自己負担になります
・解体して更地にすると、次の項目のとおり土地の固定資産税が上がります
・更地にした後、売れるか自分で使うまでの間は、その税負担と管理が続きます

空き家の固定資産税が上がる仕組み

住宅が建っている土地は「住宅用地の特例」で固定資産税が軽くなっています(200㎡までの部分は課税標準が6分の1、それを超える部分は3分の1)。この特例が外れるケースが2つあります。

特例が外れるケース 何が起きるか
家を解体して更地にした 翌年から特例がなくなります。計算上は最大で約6倍ですが、税額の急増を抑える調整があるため、実際は3〜4倍程度になることが多いです
放置して「管理不全空家」「特定空家」に指定され、市から勧告を受けた 家が建っていても特例が外れます。2023年12月の法改正で、倒壊のおそれがなくても「管理不全」の段階で対象になりました

「壊すと上がる」「放置しても上がる」という構造なので、空き家をどうするかは、税金の面からも早めに決めた方が負担が少なくなります。寝屋川市も空家等対策計画に基づいて管理状況の確認を行っています(寝屋川市の空き家対策ページ)。

空き家税の条例が成立しました(課税開始は2029年度の予定)

寝屋川市は、空き家の所有者に課税する「寝屋川市空き家流通促進税」の条例を、2026年7月9日の市議会本会議で可決・成立させました(議案第45号、全会一致)。

まだ課税は始まっていません。この税は地方税法上の法定外普通税にあたり、総務大臣の同意を得る必要があります。2026年9月時点で市は「今後、総務大臣との協議を行い、その同意を得るなど必要な手続を経たうえで、令和11年度(2029年度)の課税開始を目指します」としています。条例の施行日も「規則で定める日」とされており、まだ決まっていません。

「全国初」の意味について

報道では「全国初の空き家税」と紹介されることがありますが、空き家への課税そのものは京都市が先行しています。京都市の「非居住住宅利活用促進税」は2023年3月に総務大臣の同意を得ており、2030年度の課税開始が予定されています(対象は市街化区域内の非居住住宅で、別荘やセカンドハウスも含みます)。

寝屋川市自身の表現は「市内全域を対象として、空き家の流通促進を目的に法定外税を導入する取組は全国初」という限定つきのものです。市内全域を対象とする点が新しい、ということです。

条例で決まっている内容

項目 成立した条例の内容
納める人 空き家の所有者
税率 100分の35(素案の段階では100分の50でしたが、成立した条例では35%に下がりました)
課税標準 家屋割(その年度の空き家に係る固定資産税額)と、家屋立地割(空き家の単位地積当たり価額×延べ面積)の合算
課税されない場合 ①事業に使っている、または賦課期日から1年以内に使う予定がある/②賃借人の募集または販売を開始した日から1年を経過していない/③固定資産税が課されないもの/④所有者が死亡したもの、居住者の死亡により空き家になったもの(死亡後3年度分)/⑤公益上その他の事由により市長が不適当と認めるもの
施行日 「規則で定める日」。2026年9月時点で未定
課税開始の目標 令和11年度(2029年度)
課税免除の設計を読むと、市の意図がはっきりします。「持っているだけ」に課税し、「売る・貸す動きを始めた人」は外すという作りです。売り出しや入居者募集を始めてから1年は課税されず、相続で空き家になった場合も3年度分は猶予されます。動いている人は対象にならない仕組みです。
逆に言えば、相続から3年、何もしないままだと課税対象に入ってきます。相続登記の期限(3年)、相続空き家の特別控除の期限(2027年12月31日)と、期限が重なってきます。ただし課税開始は2029年度の目標であり、まだ先です。いま慌てる必要はありませんが、寝屋川市に空き家をお持ちなら、この制度があることは知っておいてください。

なお、転勤・入院・介護施設への入所といった個別の事情による減免については、市は「今後定める」としており、具体的な要件はまだ決まっていません。規則が定められていないため、細かい部分は未確定です。最新の状況は都市三課(072-825-2266)にご確認ください。

寝屋川市は独自の条例も持っています

寝屋川市には、国の空家法とは別に「寝屋川市空き家等の適正管理等及び老朽危険建築物等に係る対策の推進に関する条例」があります(2023年12月13日施行)。

国の法律の「管理不全空家」「特定空家」に加えて、市独自の「老朽危険建築物等」というカテゴリで対策を進めているのが特徴です。空き家に限らず、危険な建築物全般を対象にしています。

独自条例を持っている市は、通報や指導の動きも早い傾向があります。寝屋川市に管理できていない空き家をお持ちなら、通知が来る前に一度状態を見ておいたほうがよいと思います。

4つの選択肢と、それぞれが向いている人

どれが正解かは、立地・建物の状態・ご家族の予定で変わります。それぞれの向き不向きを正直に書きます。

解体してから売る・使う

向いている人:補助金の条件に当てはまる方、更地の需要が高い立地の方、土地を残して自分や親族が使う予定がある方。
注意点:補助が出ても自己負担が残り、解体後は税金が上がります。売れるまで・使い始めるまでの期間はその負担が続きます。

リフォームして住む・貸す

向いている人:ご自身や親族が住む予定がある方、駅近など賃貸需要のある立地で、長く持ち続けるつもりの方。
注意点:売却目的のリフォームは、かけた費用がそのまま売値に乗るとは限りません。賃貸は入居者対応や修繕が続きます。

空家バンクに登録する

向いている人:急いでいない方、価格よりも「誰かに使ってほしい」を優先する方。
寝屋川市空き家バンクは、売りたい・貸したい所有者と、市内で住まいを探している人の双方から情報を登録してもらい、市が橋渡しをする制度です。市のホームページ掲載とあわせて「大阪版・空家バンク」にも掲載される運用になっています。窓口は都市三課(072-825-2266)。

寝屋川市の空家バンクの案内

そのままの状態で売る

向いている人:使う予定がない方、遠方で管理が難しい方、解体や片づけに費用や時間をかけたくない方。
解体もリフォームもせず、荷物が残ったままでも現況のまま買い取る・仲介する方法です。持ち出しがなく、税金が上がる前に手放せます。
注意点:価格は更地や修繕済みの家より低くなるのが普通で、買い手は不動産会社や投資家が中心になります。「高く売る」より「手間なく確実に手放す」を優先する方法です。

補助金の条件に当てはまり、土地を自分で使う予定がある方は、補助金を使って解体するのが合理的です。住む・貸す予定がある方はリフォームが合います。「相続したが使う予定はない」「遠方で管理できない」「費用をかけたくない」という方は、価格が多少下がっても、そのまま売る方が結果的に持ち出しが少なく済むことが多い、というのが現場での実感です。

寝屋川市の空き家の相談窓口

市の窓口 寝屋川市 都市デザイン部 都市三課(住宅立地) TEL 072-825-2266
市役所本館3階。平日9時〜17時30分。除却補助・耐震補助・空き家バンク・確認書の交付まで、この課で完結します
寝屋川空き家流通推進プラットフォーム 2020年8月に市が7団体と締結した協定にもとづく常設の支援の仕組みです。所有者が空き家情報の提供に同意すると、市が対策チームを組み、建物調査、賃貸・販売の仲介、改修プランの作成、権利者の特定調査などを登録事業者が支援します。オンライン申請または同意書の郵送で申し込めます。都市三課 072-825-2266
協定を結んでいる団体 公益社団法人 全日本不動産協会 大阪府本部、公益社団法人 大阪府宅地建物取引業協会 京阪河内支部、公益社団法人 日本建築家協会 近畿支部、一般社団法人 大阪府建築士事務所協会、大阪土地家屋調査士会、大阪司法書士会、枚方信用金庫の7団体です
定例の無料相談会 定期開催の相談会としての告知は市のページでは確認できませんでした。相談はプラットフォームへの申込みか、都市三課への直接のご連絡になります
民間の相談 空き家ヘルプ(株式会社日本トータルプロデュース/八尾市) TEL 072-990-6686
売却・買取・そのままの状態での相談

よくあるご質問

補助金の申請は自分でできますか。

できます。ただし、工事業者との契約前に申請する、所得や資産の証明書類を揃える、耐震性の判定を受ける、といった手順があり、年度の途中で予算枠に達すると受付が終わります。市の窓口に早めに相談してください。

家の中に荷物が残ったままでも売れますか。

売れます。片づけをせず、荷物が残ったままの状態で買い取り・仲介ができます。遺品整理の費用を先に出す必要はありません。

相続登記がまだ終わっていません。

2024年4月から相続登記は義務になりました。登記が終わっていなくても相談はできますし、売却に向けた手順もあわせてご案内できます。

相続した実家を売るときの税金の特例は、寝屋川市で手続きできますか。

相続した空き家を売却したときの所得税の特例(いわゆる空き家の3,000万円特別控除)を使うには、市が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」が必要です。寝屋川市では寝屋川市 都市デザイン部 都市三課(住宅立地)が交付しています。要件が細かいので、売却の前に確認してください。

近隣での解決事例

寝屋川市での事例はこれから掲載します。近隣で実際にお手伝いした事例をご覧ください。

昭和51年築 中古戸建
大阪府八尾市 N様(40代男性)

親名義のままだったため、何から始めれば良いか分からず不安でした。必要な手続きや司法書士との連携もサポートしてもらい、スムーズに売却することができました。難しいと思っていた手続きも全部教えてもらえました。自分で動くことはほとんどなかったです。

相続登記から4カ月で完了
昭和50年築 中古戸建
大阪府東大阪市 O様(70代男性)

実家から離れた地域に住んでいたため、管理や手続きが大きな負担でした。現地対応や必要な段取りをすべて任せることができ、一度しか現地へ行かずに売却完了。遠方でもここまで対応してもらえるとは思いませんでした。

遠方対応3カ月で完了
昭和49年築 中古戸建
大阪府堺市 T様(40代女性)

相続した空家を早く整理したいと思っていました。相談後すぐに買取の提案を受け、手続きもスムーズに進行。固定資産税の負担や管理の心配から解放されました。思っていたより早く終わって安心しました。

即現金化2週間で完了
このページを書いている人

藤尾 涼太(宅地建物取引士(大阪)第122075号)
八尾市を中心に、大阪・奈良・兵庫で空き家の売却と買取を担当しています。市役所や制度の内容は、公表資料の確認に加えて、必要に応じて各市の窓口に直接確認したうえで書いています。

運営
株式会社日本トータルプロデュース
所在地
大阪府八尾市南植松町5丁目182 日本TPビル
免許
宅地建物取引業 大阪府知事(2)第60824号
所属
公益社団法人 全日本不動産協会 会員
電話
072-990-6686(9時〜21時(土日祝も受付))

寝屋川市の空き家、そのままの状態でご相談いただけます

荷物が残ったまま・登記が古いまま・長屋のまま、どんな状態でも大丈夫です。
「まだ売ると決めていない」段階のご相談も無料。しつこい営業はしません。

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