枚方市の空き家|解体補助の所得制限・若者世代の活用補助・相談窓口【2026年9月時点】

枚方市の空き家制度でいちばん重要なのは、解体の補助に世帯全員の所得の合計が256万8千円以下という条件が付いていることです。他市より厳しく、ここで対象から外れる方が多くいます。一方で、買う側が使える「若者世代空き家活用補助」は手厚く、これを使える買主が見つかれば、古い家でも動きやすくなります。このページでは枚方市の制度の条件と窓口、固定資産税が上がる仕組みを、八尾市で空き家を扱っている不動産会社の立場からまとめました。

最終確認:2026年9月 ※制度は年度ごとに変わります。申請前に必ず市の公式ページでご確認ください。

枚方市の空き家に関する補助制度

枚方市で空き家の解体・改修に関係する制度は次のとおりです。補助制度はいずれも工事の契約や着手の前に申請する必要があり、年度の予算枠に達すると受付が終了します。

住宅の除却(解体)工事補助制度

対象:旧耐震基準で建てられ、耐震診断で基準未満と判定された個人所有の住宅の解体

主な条件:

  • 昭和56年5月31日以前の耐震基準で建てられた個人所有の住宅であること
  • 耐震診断で一定基準未満と判定されたもの(木造は「誰でもできるわが家の耐震診断」でも可)
  • 原則として住宅全体の除却工事であること
  • 建設業許可業者または建設リサイクル法の登録業者による施工であること
  • 耐震改修工事の補助金と重複して受けることはできません
  • 世帯全員の年間所得の合計額が256万8千円以下であること
  • 市税の滞納がないこと(市税の滞納無証明書の提出が必要)
  • 2026年度は事前相談が4月7日〜12月14日、交付申込書の提出期限が12月28日、完了報告が2027年2月26日まで
  • 先着順で、予算の上限に達すると受付終了となります
  • 工事の契約・着手の後に申し込むことはできません

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

枚方市には「空き家の解体補助」という名前の制度はなく、耐震化の枠組みの中に解体補助が置かれています。つまり空き家かどうかではなく、旧耐震かどうか、耐震診断で基準未満かどうかで決まります。そして世帯全員の所得合計256万8千円以下という条件が実質的な関門です。相続人が現役で働いている場合、ここで外れることがほとんどです。使えるかどうかは先に確認してください。

枚方市地域空き家活用補助制度

対象:空き家を地域課題の解決のために活用する改修工事(所有者も申請できます)

主な条件:

  • 市内にある、建築後15年以上経過した居住用の一戸建てまたは長屋住宅であること
  • 空き家の所有者、または所有者の同意を得て活用事業を行う個人・団体が申請できます
  • 補助対象者が契約した請負工事であること
  • 建築基準法の関係規定に適合していること
  • 過去に補助金の交付を受けていないこと
  • 交付決定後10年間は地域課題の解決のために活用すること
  • 改修事業の着手前、かつ当該年度の12月末までに申請が必要です

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

所有者も申請できますが、「交付決定後10年間、地域課題の解決のために活用すること」が条件なので、売却を前提とした改修には使えません。地域の居場所づくりや子ども食堂のような使い方を考えている場合の制度です。

木造住宅の耐震改修事業補助

対象:昭和56年5月31日以前の基準で建てられた木造住宅の耐震改修

主な条件:

  • 昭和56年5月31日以前の基準で建てられた個人所有の木造住宅であること
  • 2階建て以下であること
  • 現に居住している、または今後居住予定であること
  • 直近年度の課税総所得金額が507万円未満であること(上乗せ補助を受ける場合は世帯全員の年間所得合計が256万8千円以下)
  • 市税の滞納がないこと
  • 2026年度は事前相談が4月7日〜12月14日、交付申込書の提出期限が12月28日。先着順
  • 設計・工事の契約後に申し込むことはできません

補助額:上限あり(金額は市の公式ページで確認してください) 市の公式ページ

空き家のままでは使えません。「現に居住、または今後居住予定」が条件です。相続した家にご自身や家族が住む予定があるなら検討の対象になります。
申請前に確認しておきたいこと
・所得や資産の上限、居住中であることなど、相続した空き家では条件に当てはまらないケースがあります
・補助は費用の一部で、残りは自己負担になります
・解体して更地にすると、次の項目のとおり土地の固定資産税が上がります
・更地にした後、売れるか自分で使うまでの間は、その税負担と管理が続きます

参考:買う側が使える補助

枚方市には、中古住宅を買う人向けの補助もあります。売る側には直接関係しませんが、買主がこうした制度を使えると、古い家でも買い手が付きやすくなります。

  • 枚方市若者世代空き家活用補助制度:40歳未満の夫婦等、または18歳未満の子がいる世帯が、昭和56年5月31日以前に着工された市内の空き家(一戸建て・長屋)を取得して、除却後の新築または耐震改修・リフォームをする場合の補助です。立地適正化計画の都市機能誘導区域・居住誘導区域・居住環境保全区域にある物件が対象で、受付は事前協議の順で36件。売買契約より前に事前協議書を出す必要があり、契約してからでは申し込めません。買主がこの制度を使う可能性がある物件では、契約前に必ず確認してください。https://www.city.hirakata.osaka.jp/0000028668.html

空き家の固定資産税が上がる仕組み

住宅が建っている土地は「住宅用地の特例」で固定資産税が軽くなっています(200㎡までの部分は課税標準が6分の1、それを超える部分は3分の1)。この特例が外れるケースが2つあります。

特例が外れるケース 何が起きるか
家を解体して更地にした 翌年から特例がなくなります。計算上は最大で約6倍ですが、税額の急増を抑える調整があるため、実際は3〜4倍程度になることが多いです
放置して「管理不全空家」「特定空家」に指定され、市から勧告を受けた 家が建っていても特例が外れます。2023年12月の法改正で、倒壊のおそれがなくても「管理不全」の段階で対象になりました

「壊すと上がる」「放置しても上がる」という構造なので、空き家をどうするかは、税金の面からも早めに決めた方が負担が少なくなります。枚方市も空家等対策計画に基づいて管理状況の確認を行っています(枚方市の空き家対策ページ)。

枚方市は「空き家バンク」ではなく、協力事業者に振る方式です

空き家バンクを持っている市が多いなかで、枚方市はこれを作らず、市内の不動産事業者13社と協定を結び、市発行の事業者証を持つ会社が相談に対応するという形をとっています。枚方信用金庫とも事業連携をしています。

また、2023年の法改正でできた「空家等管理活用支援法人」についても、審査基準は定めたうえで「当分の間、指定を行わない」としています。関係団体との協定で足りる、という判断です。

所有者から見ると、どこに相談すればよいかが分かりにくい構成になっています。実務的には、まず住宅まちづくり課(072-841-1478)かオンラインの相談サポートナビが入口です。そこから協力事業者につながる流れになります。

買主が補助を使う場合、売買契約の前に動く必要があります

枚方市で古い空き家を売るときに、知っておくと結果が変わる点があります。

若者世代空き家活用補助は、「空き家取得に係る売買契約後の申込みは受け付けできません」と明記されています。買主がこの補助を使うつもりなら、売買契約を結ぶ前に事前協議書を市に出しておかなければなりません。契約を急いだ結果、買主が補助を使えなくなり、話が壊れることがあります。

対象になるのは、昭和56年5月31日以前に着工された一戸建て・長屋で、立地適正化計画の区域内にあるものです。旧耐震の古い家ほど対象になるという制度なので、売りにくいと思われている物件ほど、この補助が買主にとっての後押しになります。

売る側としては、「この物件は若者世代空き家活用補助の対象になる可能性があります」と最初に伝えられるかどうかで、買主の反応が変わります。対象区域かどうかは市に確認できます。当社では、売り出す前にこの確認をしています。

4つの選択肢と、それぞれが向いている人

どれが正解かは、立地・建物の状態・ご家族の予定で変わります。それぞれの向き不向きを正直に書きます。

解体してから売る・使う

向いている人:補助金の条件に当てはまる方、更地の需要が高い立地の方、土地を残して自分や親族が使う予定がある方。
注意点:補助が出ても自己負担が残り、解体後は税金が上がります。売れるまで・使い始めるまでの期間はその負担が続きます。

リフォームして住む・貸す

向いている人:ご自身や親族が住む予定がある方、駅近など賃貸需要のある立地で、長く持ち続けるつもりの方。
注意点:売却目的のリフォームは、かけた費用がそのまま売値に乗るとは限りません。賃貸は入居者対応や修繕が続きます。

空き家・空き地相談サポートナビに登録する

向いている人:急いでいない方、価格よりも「誰かに使ってほしい」を優先する方。
枚方市に空き家バンク(物件を登録して公開する制度)はありません。代わりに市内の不動産事業者13社と協定を結んだ「空き家等の流通促進施策に係る協力事業者」制度があり、市発行の事業者証を持つ会社が市全域の空き家相談に対応する仕組みになっています。所有者向けには、オンラインの「空き家・空き地相談サポートナビ」が入口です。

枚方市の空き家・空き地相談サポートナビの案内

そのままの状態で売る

向いている人:使う予定がない方、遠方で管理が難しい方、解体や片づけに費用や時間をかけたくない方。
解体もリフォームもせず、荷物が残ったままでも現況のまま買い取る・仲介する方法です。持ち出しがなく、税金が上がる前に手放せます。
注意点:価格は更地や修繕済みの家より低くなるのが普通で、買い手は不動産会社や投資家が中心になります。「高く売る」より「手間なく確実に手放す」を優先する方法です。

補助金の条件に当てはまり、土地を自分で使う予定がある方は、補助金を使って解体するのが合理的です。住む・貸す予定がある方はリフォームが合います。「相続したが使う予定はない」「遠方で管理できない」「費用をかけたくない」という方は、価格が多少下がっても、そのまま売る方が結果的に持ち出しが少なく済むことが多い、というのが現場での実感です。

枚方市の空き家の相談窓口

市の窓口 枚方市 都市整備部 住宅まちづくり課 TEL 072-841-1478
市役所分館2階。平日9時〜17時30分。オンラインの「空き家・空き地相談サポートナビ」からも相談できます
不動産2団体による無料相談会 公益社団法人 全日本不動産協会 大阪府本部 大阪東支部と、一般社団法人 大阪府宅地建物取引業協会 京阪河内支部が、2018年8月10日に市と空き家対策の連携協定を結び、それぞれ毎月1回の無料相談会を実施しています。開催日・会場・予約先は市のページに掲載の案内をご確認ください。住宅まちづくり課 072-841-1478
空き家・空き地相談サポートナビ オンラインの専用フォームから相談内容を入力すると、後日 住宅まちづくり課から連絡が来る仕組みです。管理の方法、売却、活用の補助制度について、所有者およびその親族が相談できます。電話・メール・窓口も併用できます
NPO法人 空家・空地管理センター 2020年3月25日に市と「管理不良の空き家・空き地の解消に関する連携協定」を締結しています
民間の相談 空き家ヘルプ(株式会社日本トータルプロデュース/八尾市) TEL 072-990-6686
売却・買取・そのままの状態での相談

よくあるご質問

補助金の申請は自分でできますか。

できます。ただし、工事業者との契約前に申請する、所得や資産の証明書類を揃える、耐震性の判定を受ける、といった手順があり、年度の途中で予算枠に達すると受付が終わります。市の窓口に早めに相談してください。

家の中に荷物が残ったままでも売れますか。

売れます。片づけをせず、荷物が残ったままの状態で買い取り・仲介ができます。遺品整理の費用を先に出す必要はありません。

相続登記がまだ終わっていません。

2024年4月から相続登記は義務になりました。登記が終わっていなくても相談はできますし、売却に向けた手順もあわせてご案内できます。

相続した実家を売るときの税金の特例は、枚方市で手続きできますか。

相続した空き家を売却したときの所得税の特例(いわゆる空き家の3,000万円特別控除)を使うには、市が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」が必要です。枚方市では枚方市 都市整備部 住宅まちづくり課が交付しています。要件が細かいので、売却の前に確認してください。

近隣での解決事例

枚方市での事例はこれから掲載します。近隣で実際にお手伝いした事例をご覧ください。

昭和51年築 中古戸建
大阪府八尾市 N様(40代男性)

親名義のままだったため、何から始めれば良いか分からず不安でした。必要な手続きや司法書士との連携もサポートしてもらい、スムーズに売却することができました。難しいと思っていた手続きも全部教えてもらえました。自分で動くことはほとんどなかったです。

相続登記から4カ月で完了
昭和50年築 中古戸建
大阪府東大阪市 O様(70代男性)

実家から離れた地域に住んでいたため、管理や手続きが大きな負担でした。現地対応や必要な段取りをすべて任せることができ、一度しか現地へ行かずに売却完了。遠方でもここまで対応してもらえるとは思いませんでした。

遠方対応3カ月で完了
昭和49年築 中古戸建
大阪府堺市 T様(40代女性)

相続した空家を早く整理したいと思っていました。相談後すぐに買取の提案を受け、手続きもスムーズに進行。固定資産税の負担や管理の心配から解放されました。思っていたより早く終わって安心しました。

即現金化2週間で完了
このページを書いている人

藤尾 涼太(宅地建物取引士(大阪)第122075号)
八尾市を中心に、大阪・奈良・兵庫で空き家の売却と買取を担当しています。市役所や制度の内容は、公表資料の確認に加えて、必要に応じて各市の窓口に直接確認したうえで書いています。

運営
株式会社日本トータルプロデュース
所在地
大阪府八尾市南植松町5丁目182 日本TPビル
免許
宅地建物取引業 大阪府知事(2)第60824号
所属
公益社団法人 全日本不動産協会 会員
電話
072-990-6686(9時〜21時(土日祝も受付))

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